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氏は、言語学と取り組んで57年、我が国言語学会の最長老としてドイツ風の言語学的方法論を、ドイツにおける実地の適用とともに採り入れ、これを、国語史の研究に駆使して、従来明らかでなかった語音の歴史を遡源的に研究解明して、古音を明らかにせられた。特に、日本語と関係の深い東方諸民族の言語との比較研究に努めるとともに、これと相表裏する国語学的研究においても、国語体系全体の史的究明を図るかたわら、日本語各単語の意味の歴史並びに語源研究について発表せられたもの多く、その集大成されたものが「大言海」の修訂及び「言林」、「広辞苑」など、一連の大小辞典の編纂となって現れ、国民の言語生活に大きく寄与せられた。
また、南蛮研究においても、南蛮紅毛の人たちの書き残したものによって、中世日本語の歴史的な研究に新しい分野を拓き、有名な「南蛮記」などの名著をあらわしたほか、文献学、書誌学的研究にも、独自の風格と価値を持ち、さらに、その雅文、随筆における業績と一般社会への貢献については今更述べるまでもないところである。
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