島津製作所操業記念碑 碑文の大意
 島津製作所は明治8年に初代島津源蔵が創立した。島津氏は天保10年5月15日に京都で生まれ,明治27年12月8日に没した。享年56。
 没後もその遺業は成長し,島津製作所は現在の繁栄を見るに至った。まことに「源遠流長」(はるかかなたの源流から川が遠くまで流れてくるように長い時間をかけて発展する)という言葉がぴったりである。
 いま島津氏の生誕百年にあたり,われわれ島津製作所の社員は追慕の念にたえず,創業の地に碑を建立することを計画した。島津氏の功績が永遠に伝えられることを願うものである。昭和13年5月15日のことである。
 九鬼隆一男爵はかつて島津家の系譜の冒頭に「源遠流長」の文字を揮毫してくださった。いまの四文字を拡大して碑に刻むものである。