解脱寺閼伽井碑 碑文の大意
 山城国の石坐(岩倉)長谷の解脱寺は,観修大僧正(智静禅師)がかつて住職をしていた寺である。観修は長保年間の人で,若いころから仏道に邁進し,大僧正にまで昇った。御堂関白藤原道長は僧正に深く帰依し,娘の東三条院藤原詮子が創建した寺院を与えた。僧正は境内に閼伽井を掘り清泉を得た。この井戸がそれである。わが聖護院の門跡は観修大僧正の遺跡であるこの井戸に深い感慨を持たれ,碑を建てて後世に伝える次第である。