新開道路碑 碑文の大意
 五条通と七条通の間に新しい道路が開かれた。醒ヶ井通より大宮通に至るおよそ百九十間であり,ほとんどが西本願寺と本国寺の境界である。両寺と区長・三戸長が計画し,西本願寺法主が資金を提供した。檀家の市原平兵衛も苦労して事業を監督した。
 工事は明治14(1881)年8月から15年8月までかかった。その後だれもがこの道の恩恵に浴した。この事業は仏教でいう済度の一端,大いなる功徳である。市原氏がわたし(筆者江馬欽)に碑文を描くように求めて,できあがった碑は路の傍らに設置した。