市民意見とこれに対する本市の見解のまとめ(嵯峨嵐山地区)
1 基本構想に対する意見(意見数6)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 駅へ向かう道は,確実な歩道の確保と電柱の地中化を検討してほしい。  JR嵯峨嵐山駅から南への道路の歩道につきましては,準特定経路と位置付け,通行の支障となる電柱の移設及び歩道の拡幅が可能かどうかを道路特定事業計画の中で検討してまいります。
 また,整備予定の駅北側から丸太町通までを結ぶ都市計画道路につきましては,全体の幅員構成を検討する中で,できる限り歩道有効幅員の確保を行います。
 なお,嵯峨嵐山地区内の道路につきましては,無電柱化推進計画の対象路線に位置付けられていないため,これらの事業での地中化は困難です。
・ 嵯峨嵐山駅の各ホームにおける,エレベーター及び上下方向のエスカレーターが必要である。(意見数2)
・ 嵯峨嵐山駅及び自由通路における,エレベーターの設置が必要である。
 自由通路整備及び駅の橋上化による改築の計画におきましては,すべての方がより快適にご利用頂ける施設にできるよう,エレベーター及びエスカレーターを設置する方向で鉄道事業者との協議を進めております。
・ 観光客など府外や外国からも利用される駅なので,恥ずかしくない,また来ようと思われるような駅にしてほしい。  嵯峨嵐山駅を橋上駅に改築する計画を進めるに当たり,すべての方がより快適にご利用頂ける駅にできるよう,鉄道事業者との協議を進めております。
・ 北側にも入口を設置してほしい。  既設駅のホーム上空をまたいで,線路の南北をつなぐ歩行者用通路橋(自由通路)を設け,この自由通路に接続してホームの上空に橋上駅を設置します。
 それによって,線路の南北両方から自由通路を通って駅の改札口に行くことができるようになります。
・ 国鉄嵯峨駅北通は散策道でよく,車のための整備は不要である。  JR山陰線複線高架化事業に併せて嵯峨嵐山駅の自由通路整備と駅橋上化が進められており,国鉄嵯峨駅北通は,駅北側と丸太町通を結ぶ道路として新設するものです。
 この整備計画の中では,自動車による駅へのアクセスを確保して利便性を向上させるとともに,徒歩,自転車,自動車及び車いすなど様々な方法で駅へ来られる方の安全性が高まるよう,歩行者にもやさしい歩車道構成を検討してまいります。
 この道路の新設により,駅機能が向上し地域の活性化が図れるとともに,地域の安全な生活環境の向上にも寄与するものと考えています。

2 交通バリアフリーの取組に対する意見(意見数1)
市民意見(要約)
本市の見解
・ バリアフリーとは,建物や交通の問題だけではない。  交通バリアフリー法においても,駅や道路等の設備の整備だけでなく,高齢者や身体に障害のある方などに対する理解を深めるとともに,手助けなどの積極的な協力を行う「心のバリアフリー」並びにバリアフリー化の状況に関する適切な情報提供などを行う「情報のバリアフリー」が重要であるとされております。京都市は,基本構想の中で,継続的に取り組んでいくソフト施策として位置付けております。

3 早期事業化の要望(意見数1)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 国鉄嵯峨駅北通の早期実現に向け,具体的な完成時期を明示して早急に取り組まれたい。  都市計画道路「国鉄嵯峨駅北通」につきましては,JR山陰本線複線高架化及びJR嵯峨嵐山駅(橋上駅)開業予定時期を目標年次として,駅北側の広場を含めた整備を進めているところです。

4 個別の改善要望(意見数11)
(1)JR嵯峨嵐山駅に関する改善要望(意見数1)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 駅構内のいすが少ない。  嵯峨嵐山駅においては,橋上化の計画があり,より快適にご利用頂ける駅にできるよう,整備内容について鉄道事業者と協議してまいります。

(2)トロッコ嵯峨駅に関する改善要望(意見数2)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 西側の入口を広くしてほしい。  現在,駅西側にあるグリーンオアシスを通り抜けてトロッコ嵯峨駅に至る経路は,当初から駅への入口として整備されたものではないため現状のようになっていると思われます。
 今後,事業者では,駅への経路としての利用実態を踏まえた改修を検討していくとの考えです。
・ ホームが見えているのに,旅行者は入口がフェンスでは分からない。  今後,事業者では,JR嵯峨嵐山駅を出られたお客様に対するトロッコ嵯峨嵐山駅への案内をより分かりやすくするため,JR嵯峨嵐山駅の改札を出た付近に,案内看板を追加したいとの考えです。
 事業者からは,「トロッコ嵯峨駅入口→」等の看板を掲示したいとの回答をいただいております。

(3)京福嵯峨駅前駅に関する改善要望(意見数1)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 京福電車に対して補助を出し,整備(駅舎,車両,保安,運行増)をしてほしい。  京都市では,国及び京都府と連携し,昭和54年度から,京福電鉄に対して,スロープの改良や車両の更新などに対する近代化設備整備のための補助金を交付しております。

(4)道路等に関する改善要望(意見数5)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 嵯峨嵐山駅西側の踏切を改良(拡幅)してほしい。(意見数3)  京都市では,平成4年度に踏切改良を行ったところであり,現在,道路のバリアフリー化事業としての計画はありません。今後とも,安全性に欠ける踏切につきましては,道路管理者と鉄道事業者等関係機関が協力して,改善方法についての検討を行ってまいります。
 なお,鉄道事業者と関係機関が連携した踏切事故防止キャンペーンを実施し,安全意識の高揚について広く啓発活動を行うことにより,事故防止に努めております。
・ 道は広げずデコボコをなくし電柱を地中化により無くしてほしい。
・ 駅南側道路の歩道が狭くデコボコで歩きにくいので改善してほしい。
 JR嵯峨嵐山駅から南への道路の歩道につきましては,ご指摘のとおり電柱や樹木によって歩道の有効幅が狭くなっており,また,樹木の根上りにより舗装面がデコボコしています。
 当区間につきましては,準特定経路と位置付け,道路特定事業計画策定の中で連絡会議でのご意見を頂戴しながら具体的な改善方策を検討してまいります。

(5)交通規制・信号機に関する改善要望(意見数2)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 駅南側道路のバリアフリー化実現には,路上駐車の全面排除が必要である。 駐車違反車両については,地元警察である右京警察署と京都府警本部駐車対策課が連携して,駐車取締りや指導・警告を行っているところです。
 特に,違法駐車が顕著な場所については,重点的に指導・取締りを行うほか,引き続き関係機関と連携した取組を進めていくとのことです。
 京都市においても,今後,基本構想を受け,道路特定事業計画策定の中で具体的な方針の検討を行います。ご指摘のとおり,バリフリー化実現のためには,道路特定事業計画の検討とあわせて,道路利用者へのソフト施策,啓発等も重要な検討項目となるため,交通安全特定事業計画を策定する京都府警との連携を図りながら十分な議論を行って参ります。
・ 長辻通(丸太町通〜嵯峨嵐山停車場線)の一方通行規制の実施。  ご提案のように丸太町通から府道嵯峨嵐山停車場線の区間のみを南行き一方通行にすれば,渡月橋から長辻通に進入する車両との錯綜による交通渋滞が発生すると考えられます。
 京都府警からは,今後とも,学識経験者,地元関係者,京都府警及び京都市などが参画している「嵐山交通対策研究会」において,嵐山周辺の渋滞対策,駐車場問題及び交通規制等の交通対策について,引き続き検討をしていくとの回答を頂いております。
 京都市においても,関係機関等と協力しながら,安心して移動できる歩行者空間の創出を目指した取組を進めてまいります。

6 基本構想の枠組みを超えた意見(意見数4)
市民意見(要約)
本市の見解
・ 地球温暖化を防ぐアスファルトに代わるものを嵯峨嵐山地区だけでも使用できないか。  環境舗装につきましては,各種開発されていますが,その効果を検証中のものが多く,事業費も大きくなることなどから,採用については慎重に検討して参ります。
・ JR山陰線の花園駅から西を地下化して,その上をグリーン地帯とする。  現在,JR西日本及び京都市ではJR山陰本線複線高架化事業を進めており,そのような計画はありません。
・ 生活道路を通行する車を減らすため,地下鉄東西線の天神川駅〜映画村〜常盤〜広沢〜北嵯峨〜京福嵐山駅〜阪急嵐山駅へ延伸する。  ご提案のような地下鉄東西線の延伸計画はございませんが,地域の公共交通の利便性を高めることによって,自動車の利用や流入を減らすことができ,生活道路等における安心して移動できる歩行者空間の実現に繋がるものと考えております。
・ 罧原堤の渋滞を解消するためにパーク・アンド・ライドをもっと積極的に行う。マイカーは平日のみ通行可とし,土日祝日は観光バスだけ通行可とする。  嵐山周辺における交通対策につきましては,平成13年度に実施した交通社会実験を皮切りに,学識経験者,地元関係者,京都府警及び京都市などが参画する「嵐山交通対策研究会」において,観光ピーク期等の交通総量抑制について継続的に検討を進めております。
 観光シーズンピーク期に実施しておりますパーク・アンド・ライドの取組につきましては,年度ごとに実施方法を検証しながら,今後とも取組を進めてまいります。
 休日等のマイカー規制につきましては,現時点では,地域内に駐車場が多数あるなどにより,実施は困難と考えております。
※ 基本構想の枠組みを超えた御意見として,他の施策を進める上での参考にさせて頂く。
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