摘録


最終更新日:令和5年12月20日

令和5年12月12日

 

報告案件

<1.11月市会議案審議結果>
 本日終了いたしました、令和5年京都市会定例会11月市会の議案審議結果について、ご報告させていただきます。
 11月市会につきましては、11月の27日から12月12日までの16日間の審議期間で開催し、12月1日には10名の議員が市政一般について、代表質問を行いました。

 今回の市会は、子育て・教育環境のさらなる充実や洛西地域をはじめとした持続可能な地域づくりの推進などの人口減少対策、職員の給与等に係る補正予算、条例の改正などの議論がございました。
 人口減少は深刻な課題であり、特に子育て世帯を中心とした若い方々が住み続け、働いて子育てをできる京都にしていかなければならないと思います。
 京都市会といたしましても、市の取組が確実に成果の上がる取組となるよう、活発な議論が行われたと思います。

 それではお手元の資料、11月市会審議結果総括表をご覧ください。
 市長から提出されました議案は、令和5年度京都市一般会計補正予算など49件がございました。
 市会では本会議で市長、副市長から提案説明を聞いた後、予算特別委員会や常任委員会において活発な議論を行ったうえで、49件を原案のとおり可決、同意、または可と認めることとなりました。

 次に、議員提出議案である市会議案といたしましては、京都市会議員の議員報酬の額の特例に関する条例の制定について、全会一致で可決したところでございます。
 続いて、意見書については4件可決し、AYA世代がん患者への支援を求める意見書などを国に提出することとし、また決議については、日本トータルテレマーケティング株式会社による新型コロナウイルスワクチン接種業務の不正請求に関する全容解明と厳正な対応を求める決議など2件を可決しました。
 そのほか、請願については3件を不採択といたしました。

 11月市会の議案審議結果については、以上でございます。

<2.議員報酬の削減>
 次に、議員報酬の削減についてであります。
 議員報酬の削減については会派間で議論を重ねてきた結果、本市の財政状況や厳しい市民生活を踏まえ、今任期の4年間で総額5億円を超える削減を行うこととし、本日、京都市会議員の議員報酬の額の特例に関する条例の制定について全会一致で可決したところです。
 今回の議員報酬の削減額は、一任期中としては、過去最大規模となります。
 削減によって生み出した財源については、これまでも市民生活の維持向上に活用されてきており、今回もそのように活用されることを期待しております。
 なお、期末手当については、これまでから国の指定職員との均衡を図ってきており、人事院勧告で引き上げ勧告がなされておりますが、議員報酬削減と同じく、本市の厳しい財政状況や市民生活を考慮し、全会派一致で期末手当の引き上げを行うことは適切でないということで合意をしたところです。これを受けて、11月市会議案発送前に、私から市長に対して、その旨を伝えたことから、引き上げの提案は行われませんでした。

<3.台南市議会との交流>
 次に、台南市議会との交流であります。
 台南市から招へいにより、来年の2月23日から25日にかけて、平山副議長を団長として、市会議員5名を台南市に派遣させていただきます。
 台南市議会と京都市会の関わりについては、平成24年4月に台南市が世界歴史都市連盟に加入加盟して以来、台南市議会議長や台南市長等による本市の訪問をはじめ、機会あるごとに交流を重ねる中、平成30年6月には本市会と台南市議会との間で、友好交流協定を締結し、台南市議会訪問団による表敬訪問等、人的交流やコロナ禍における物品の支援など、さらなる交流と相互理解を深めて参りました。
 今回の訪問日程の中では、来年の創建400周年を記念して2月24日に開催されます、台湾ランタンフェスティバルの開幕式への出席のほか、台南市長への表敬訪問、台南市議会議員との意見交換等を予定をしており、双方の議員同士がお互いに知り合うことで、人と人との交流に発展し、さらにはそれぞれの得意分野、人脈を生かして、市民同士の交流にもつなげていくことができると考え、台南市からの招待に応じ、議会同士の交流がある京都市会から訪問団を派遣いたします。

<4.京都・ケルン姉妹都市提携60周年記念事業の参加報告>
 最後に、京都・ケルン姉妹都市提携60周年記念事業の参加報告についてであります。
 11月2日から8日にかけて、京都・ケルン姉妹都市提携60周年記念事業に、京都市代表団の団長として参加をしてまいりました。
 まずは、様々な京都の文化を発信する京都体感フェアに出席させていただきました。京都体感フェアでは、京都の伝統産業品の商談・展示会の開催や市民訪問団による日本舞踊や音楽演奏などの披露が行われ、多くのケルン市民の皆様方にもご参加いただき、文化都市・京都としての魅力を発信することができました。
 このほか、京都のビジネス環境の魅力を紹介する京都ビジネス交流セミナーやケルン市内の大学生を対象とした留学生誘致セミナー、ケルン応用科学大学と京都工芸繊維大学による建築ワークショップ、気候変動に係るケルン市との意見交換など、文化、経済、学術等、幅広い分野での交流を促進する様々な事業に参加させていただいたところです。
 また、ケルン市役所で開催されました、ケルン市主催の歓迎レセプションでは、ケルン市長から歓迎のご挨拶を受けた後、京都市代表団の団長として、ゲストブックに名前を記入させていただき、意見交換を行うなど、今後の一層の友好親善を誓い合いました。
 今回の訪問を通じて、様々な分野での交流を促進し、両市にとって、絆と相互理解をより一層深めることができたと実感しております。
 本件につきましては、市民の皆様と共有するため、市会のフェイスブックでタイムリーに発信したほか、12月15日発行予定の市会だよりにも掲載し、幅広く報告をさせていただきます。

質疑応答

<発表案件に関する質疑>

記者
 議員報酬の削減について今日可決されましたけれども、改めて議長の所感をお願いいたします。

議長
 これは各会派でずっと議論をしてきたところでありますので、それがしっかり進んだなという思いです。

記者
  これまでにいろいろ日本維新の会や共産党の動きなどありましたけれども、どのように受け止めておられますか。

議長
 各会派の代表の皆さんで議論していただくものですので、私からどうこうということはございません。
 今までの金額よりもさらに積み上げを増やしているので、市民の要望を聞いて、前進しにくい、また実現しにくいところに充当していただけたらありがたいなと思います、

記者
 台南市との交流についてお伺いしたいんですけど、今回派遣が決定された経緯についてご説明お願いします。

議長
 平成24年4月に台南市が世界歴史都市連盟に参加したことをきっかけに、いろいろ交流をしようということで、平成30年6月に台南市議会との間で友好交流協定を締結して、それからいろんなやりとりもありましたが、来年2月にさらに交流を深めようということです。
 台南市とはこれまでから交流を重ねてきており、コロナ禍では、調達が難しかったマスクを台南市から支援いただきました。市長は任期の変わり目ということもあり、行くことが出来ないということですが、議会としては、これからもいろんなことを積み重ねていきましょうということで、派遣を決定しました。

記者
 市長サイドから、議会側に招待の打診があったのですか。

議長
 その点については、承知しておりません。

記者
 交流ということであれば、どんな都市からでも招待を受けたら行くんですか。

議長
 議会の日程なども含めて検討するので、招待いただいたらすぐ何でも行くということではないと思います。

記者
 今回、行く理由、根拠は何なんでしょうか。

議長
 それは先ほど申し上げたとおり、議会交流です。

記者
 台南市とはパートナーシティでも姉妹都市でもないですよね。今回、議長がケルンに行かれたのは姉妹都市提携60周年という周年のイベントで、議長1人の参加でした。しかし、今回の台南市には議員が5人も行かれる。何故、こんなにたくさんの人数で議会側のみが行くんでしょうか。

副議長
 今回、議長の代わりに行かせていただきますが、まず、台南市と姉妹都市ではないということのご質問に関しては、議長から説明があったとおり、市議会として交流協定を結んでおり、単に形式だけのものではなく、過去に何度も台南市議会の方も京都市に訪問していただいておりますし、コロナの時も色んな支援をいただきました。そういう中で、議会としても、お互いの都市間の交流というのは重要だとの認識のもと、行くということでございます。
 また、1人ではなく、5人で行くということですが、各会派の代表者が行くということで、議会としてしっかりと親善、交流あるいは意見交換をさせていただく体制で臨んで行くということでございます。

記者
 各会派からということなんですけど、自民党が2人いるんですが、この理由はなんでしょうか。

副議長
 各会派の代表ということで、1人に限定しておりません。

記者
 今回、台南市側からは4人の招待、宿泊に関しては台南市側が負担するというようなお話だと聞いてるんですけど、敢えて5人派遣する根拠は何なんでしょうか。行財政改革の最終年度で、常に行政側は予算の抑制に向けて動いてきたにも関わらず、何故膨らむ方向で検討が進められ、決定したんでしょうか。
 議会の代表として、説明できない事業に対して公費を支出する、というのは根拠があまりにも曖昧だと思うんですけれども。

議長
 先ほどから申し上げてますように、議会交流ということで、人数については、会派で行きましょうということですから、それが必ず1人でなかったらいけない、多ければいいということではないですし、総合的に勘案してその人数ということです。

記者
 具体的な交流の成果として、市民はどういう還元を受けられるんでしょうか。

議長
 色んな都市と交流を深めて京都の魅力を感じてもらうとか、京都の良さを知ってもらうなど、例えば、ケルン市であれば、都市の産業、文化、あるいは学生同士が交流する環境を作っていくなども含めてのことだと思いますし、行ったからすぐに成果というのではなく、長く、途切れることなくやっていくことも大切なことだと思います。

記者
 具体的に台南市で、京都市側の取組を発信するようなことは予定されてるんでしょうか。

議長
 行事や行程については、今、調整しているところかと思います。

記者
 派遣は23日から25日になっています。台南市のランタンフェスティバルの開幕式は24日の夜ですが、敢えて前のりしていく必要があるんですか。

議長
 今申し上げたとおり、議会交流という理解をしてますが、詳細なタイムスケジュールは承知していません。

記者
 京都市議会においては、こうした海外派遣や海外視察に関して、過去の訴訟で敗訴してる経緯もあると思います。敗訴を受けて観光目的化しているということで運用について、厳密化もしていて、事前の行程の公表など義務付けた海外視察の要領というのを定めてます。今回のように招待を受けたから行くというような運用をしてたら、結局その要領が形骸化されてしまい、行きたいときに行けるというような運用になるのではないかと思いますが。

議長
 そのようなことはないと思います。

記者
 なぜ事前に日程について議長が把握されていないのですか。また、議員5人の皆さんと随行の職員は何人行かれるんでしょうか。そして、総額は事業費としてはいくらかかる見込みなんでしょうか。

議長
 日程については、ほかの行事の日程などを確認しながら調整しているところです。随行者は2人と聞いていますが、総事業費については、まだ私は把握しておりません。

記者
 今回行く日程の2月23日から25日というのは日本のカレンダーだと土日に当たるんですけど、チケットは手配できるんでしょうか。急に決まったことだと思うのですが。

議長
 それはできると思いますが。

記者
 事前に決まってないことを実行するというのは、行政側が予定してない事業をするときに、皆さんが「議会軽視」と言われることの裏返しで、今回の派遣も直前の議運で各会派の合意を得られて、今日、決定を採ってるわけですよね。そういう手続き上の不備といいますか、行程もですし、目的も交流というところで曖昧ですし、市民からの理解が得られないと思いますが。

議長
 目的は、明確に議会交流という大きな目的ですので、理解が得られないということはないと思います。

記者
 具体的に交流の成果はどのように活かされるご予定でしょうか。

議長
 世界では戦争している国がある中で平和について語りあったり、また、お互いの伝統産業について情報交換する、子育て政策に関してはどうしているか議論するなど、地域が違うので、全ての京都市に導入できるわけではないですが、そういう話を聞き、お互いに高めていけるところは高めていくということが、後の成果につながるんではないかと思います。

記者
 具体的にどのような形で成果を報告されるのでしょうか。

議長
 (市会だよりなどで)行った行程を掲載するほか、京都市にも色々なセクションがありますから、そこと、台南市の先進的な取組などについて、京都市でもすぐ導入できるとか、海外ではよかったけれども直ちに京都市に導入するのは難しいなど、色んなことを議論していくことも大事かと思います。資料だけではなく実際に足を運んで、目で見ていろんな現場の人と言葉を交わしたりすることも大事なことだと思います。

記者
 交流ということであれば、私費で行ってもいいと思うのですが、具体的に台南市で見たい視察、取り入れたい取組というのは、どういうものを想定しておられますか。

議長
 それはこれから調整していくのではないかと思います。

副議長
 今回、議会で行きますので、台南市の議会とも十分交流を持つ時間を取ろうという調整の中で3日ということになったと聞いております。現時点で、あちらこちらを視察するという行程が入るというようなことは聞いておりませんで、メインは市当局や市議会との交流や意見交換です。当然、ランタンフェスティバルはご案内が来てますので、そちらの方も参加をさせていただきます。

記者
 その交流の先にあるのは、例えば、パートナーシティの締結とか、姉妹都市への発展とか具体的にそういう大きな目標はあるんでしょうか。

副議長
 台南市議会とは既に友好交流協定を結んでおり、それをさらに太くしていこうということです。さらに関係を深めていくため、市議会同士で意見交換を十分できるのでははないかと思ってます。

記者
 出席されるランタンフェスティバルは、具体的にどういったイベントなんですか。

副議長
 私もまだ資料で拝見しているだけですが、台湾で定期的にやられて、今回が何年か振りに台南市での開催ということで、台南市としてもいろんな都市の代表の方にご案内しており、その中に一つに京都市があるということだそうでございます。

記者
 ほかの都市も議会の皆さんが参加されるんですかね。

副議長
 そこまでは承知しておりません。

記者
 ケルンでは議員側の代表は議長1人でしたが、1人で十分だったと思いますか。それともほかにも5人くらい必要だと思いますか。

議長
 行くことについては、それぞれの予定もありますが、多く参加が整えばいいなとも思います。ケルン市訪問では、議員は私1人でしたけど、総勢50名近くの方が参加し、交流していただきましたが、それはよかったなと思います。

記者
 ケルン市は姉妹都市という具体的に裏付けがあると思いますが、台南市は友好交流協定はあるけれども姉妹都市ではないので根拠が薄いなと個人的には思います。改めて、招待を受けたら何でもかんでも行ってしまうというような運用になっているのではないかと危惧しているんですが。

議長
 そういうことではなく、招待いただいても、本会議や常任委員会などの議会日程とバッティングするようなときは行けないのかなと思います。

記者
 交流目的の海外派遣、議員だけの海外派遣は珍しいと思いますが。

議長
 たまたまだと思います。

記者
 現地ではいろいろ行かれると思いますが、随行の方を入れて7人行かれる、現地でもガイドを雇うというお話も伺っていますが、予算の総額っていうのは、今分からないですか。

議長
 分からないです。

記者
 行財政改革の最終年度で、予算執行は抑制すべきところなのに、今回、招待分を上回る人数で行くということで、結局、議会費というものが、市役所の中で聖域化されてるんじゃないかと思うのですが、議長の認識を教えてください。

議長
 必要に応じて、支出すべきものは支出して有益にやっていけばいいと思いますし、支出すべきでないという視点に立てばやっぱり出せないし、それは出さないようにいかなければならないなと思います。

記者
 今回は公費支出に見合う効果が得られるというふうにお考えですか。

議長
 そのために行くということです。

記者
 政治資金の関係の意見書が2件、収支の関係の報告書の運用をしっかりやりましょうということなどが盛り込まれてます。 国政レベルの党のお話ですけれども、一方で市民から見ると、政治家とお金について、政治不信が広がっているという実感を取材して持っています。 この意見書を議会として発信されることについて、どのように受けとめていらっしゃるのか教えてください。

議長
 正しく活動して、正しく報告するということになってますので、それに倣ってするべきだと思っています。